はじめての漢方!「お悩み別」漢方の選び方を紹介

薬膳・漢方

様々な情報が氾濫する中で、私たちの体は常にストレスにさらされており、ほとんどの人が何らかの心身の不調を抱えているようです。

健康の基本は、食事、運動、睡眠ですが、生活習慣に気をつけていても「なんとなくすっきりしない」ことがあります。

そんな時は、自分の不調に合わせた漢方薬を用いてみませんか?

漢方の基礎知識

漢方薬とは、自然界にあるの生薬を、原則として複数組み合わせてた薬です。
現在の漢方製剤は、従来通り自然界の生薬を利用していますが、服用しやすく保存ができるように製剤に加工されています。

日本の病院で処方される漢方薬の多くは、健康保険が適用される「医療用漢方製剤」で、148処方が厚生労働省に承認されています。

漢方は日本育ち?

「漢方」とは、日本独自の呼び方です。この呼び方は、江戸時代にオランダから入ってきた「蘭方」と区別して、漢方(漢王朝の漢に由来)と呼んで区別するようになりました。中国では、「中医学」とか「中国伝統医学」と呼ばれています。

日本に漢方の医学書が伝わったのは5~6世紀ごろですが、その後室町時代ごろまでは中医学にそって医療がおこなわれていました。それ以降は、日本で独自の発展を遂げました。

現代医療で用いられている漢方医学や漢方薬は、日本独自の医学と言えます。

中国の漢方と日本の漢方の違い
中国の漢方は、一人ひとりの患者の体質や症状によって薬の処方がおこなわれますが、ほとんどの薬は、患者が煎じて飲むのが特徴です。
日本の漢方は、エキス剤が中心で手軽に服用しやすいのが特徴です。

お悩み別!女性の漢方の選び方

PMS(月経前症候群)

PMS(月経前症候群)は、気滞、気虚、瘀血、血虚のタイプに分けられます。

 ①気滞 
気が滞ると、自律神経が乱れ、精神的に不安定になります。

黄連解毒湯、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつばれいとう)、加味逍遥散(かみしょうようさん)、桃核承気湯(とうかくじょうきとう)などが適しています。

 ②気虚 
気が不足すると、免疫力が低下して、体の基本的な機能が上手く働かなくなります。

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)、加味帰脾湯(かみきひとう)、抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)、酸棗仁湯(さんそうにんとう)などが適しています。

 ③瘀血 
血の流れが滞ると、肩こりや頭痛、生理痛、目の下のクマやクスミが表れます。

当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)桃核承気湯(とうかくじょうきとう)などが適しています。

 ④血虚 
血が不足すると、不眠や不安など精神的な症状が表れやすくなります。

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、温経湯(うんけいとう)、加味帰脾湯(かみきひとう)などが適しています。

冷え性

冷え性を改善するには、おなかを温めたり首を温めるのも効果がありますが、次のような漢方薬が冷え性対策に向いています。

当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)、人参湯(にんじんとう)、六君子湯(りっくんしとう)などです。

便秘

便秘や下痢、腹痛、しぶり腹(残便感があり、くり返し腹痛を伴う症状がある)には、次のような漢方薬が向いています。
便意はあるもののトイレに行っても出ない人には桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)、便秘で、便が硬くスムーズに排便できない人には、麻子仁丸(ましにんがん)が適しています。

肥満気味で、わき腹が痛む傾向のある人には、大柴胡湯(だいさいことう)が、慢性的な便秘には、大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)が適しています。

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は便秘だけでなく、女性の様々な不調に効果があります。

漢方の処方で行われる「四診」について

医師が五感を駆使して診断をくだすのが、漢方独特の診察方法で、「四診」といわれます。

 望診 
顔色や皮膚の色、舌の様子をみます。視覚を用いた診察です。

 聞診 
声の大きさや、においをもとにみます。聴覚と嗅覚を用いた診察です。

 問診 
病歴や既往歴を尋ね、寒がりか暑がりか、大食か小食かなどの体質傾向を質問をします。

 切診 
脈やお腹に触れて様子をみます。触覚を用いた診察です。

漢方薬はどこで手にはいるの?

漢方薬はドラッグストアや病院で手に入ります。

薬局の漢方薬と、医療用漢方薬の違いは何でしょうか?
薬局やドラッグストアでは、個人の判断で薬を買うことができますが、医療用の漢方薬はお医者さんに診断してもらってから、処方されます。

薬局の漢方薬は、医療用漢方薬よりも構成している生薬は少なくなっています。
また、医療用の漢方薬は、抽出エキス100%で、効き目が強く、薬局の漢方薬は抽出エキス50%で作ることができ、効目は緩やかです。

医療用漢方薬は、一部の漢方薬で保険が適用されますが、薬局の漢方薬は保険が適用されません。

漢方の選び方はわかりましたか?

 
漢方薬は、病院でも薬剤師がいる薬局でも処方してもらうことができます。その際は、自分が抱えている体調の悩みを伝え、不調にあった処方をしてもらいましょう。

ドラッグストアで漢方薬を買う場合も、薬剤師がいる場合は相談しましょう。常駐していない場合は、症状にあった薬を的確に選びましょう。

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