ホルモンバランスの乱れが原因? 生理前の肌荒れ対策

生理とホルモンバランスの関係
女性ホルモンには、エストロゲンとプロゲステロンという2つの種類があります。どちらも卵巣から分泌されており、この2つによって、女性の体のリズムが作り出されています。この分泌のバランスがホルモンバランスと呼ばれており、バランスが規則正しく分泌されることで、生理周期が整い、女性の体のリズムを作り出します。
エストロゲンには、子宮内膜を厚くする働きがあり妊娠の準備をする機能があります。プロゲステロンには子宮内膜に受精卵が着床しやすくなるように働き、妊娠の継続をする働きがあります。
提供:女性ホルモンのホントのところ/大塚製薬
この2つホルモンのおかげで、子宮内膜が厚くなり、排卵されます。生理は妊娠しなかった場合、子宮内膜が剥がれ落ちるために起こります。
生理前の肌荒れの症状
生理前は精神的にも不安定になったり、体調を崩したりしやすくなる傾向にありますが、肌荒れの症状も出やすくなります。
生理前の肌荒れの症状例
・吹き出物ができやすくなる
・フェイスラン中心にニキビができやすくなる
・肌が乾燥して、痒くなる
・むくみがひどくなる
・肌が敏感になり、かぶれやすくなる
・肌のハリも失われ、クマができやすくなる
・肌がくすむ
症状や時期には個人差がありますが、だいたい生理前1週間くらいから、肌荒れが気になるケースが多いようです。
生理前に肌荒れしやすくなる理由
生理前の肌荒れの大きな原因はプロゲステロンが多量に分泌されるため、引き起こされます。
プロゲステロンは、生理サイクルや妊娠を司るホルモンで、生理前に分泌されます。プロゲステロンは受精卵の着床をサポートして、妊娠の継続を助ける働きがあります。
しかし、一方で妊娠に備えるため、骨盤内に血液を貯めようとする働きのため、血行が悪くなります。また、体に栄養や水分を備えるため、むくんだり、太りやすくなったりします。プロゲステロンは皮脂を過剰分泌する傾向もあるため、ニキビや肌荒れを引き起こしてしまいます。ただし、妊娠するためには欠かせないホルモンなのです。
また、生理後にはエストロゲンが分泌されますが、血流をよくしたり、コラーゲンを増やすので、肌に潤いやハリを出します。
この2つのホルモンバランスが乱れると、生理前に体調を崩したり、肌荒れを引き起こしやすくなります。
生理前の肌荒れを防ぐ・改善する方法
普段より規則正しい生活をする
ホルモンバランスはストレスや疲労など崩れやすくなります。
日頃から、睡眠時間をしっかりとり、疲労やストレスをためにくい生活を心がけましょう。
精神的なストレスも解消
精神的なストレスもホルモンバランスを崩す1つの原因と言われています。特に生理前は無理をせず、気分が良い状態を作れるように心がけましょう。
バランスのいい食事をこころがける
ホルモンバランスは食生活の乱れでも、崩れやすくなります。栄養バランスにも気をつけましょう。
特にビタミンA、ビタミンCはお肌のハリやツヤの元になるため、積極的に取りましょう。また、お肌の生まれ変わりを促すミネラルも効果的です。
ビタミンAが多い食材
レバー、にんじん、小松菜、かぼちゃ、ニラ、唐辛子、パセリ、大根など
ビタミンCが多い食材
イチゴ、レモン、キャベツ、ブロッコリー、ピーマン、ゴーヤ、キャベツ、トマトなど
ミネラルが多い食材
海藻類、キノコ類、ひじき、ココアなど
これらの食材を中心にバランスよく取りましょう。
プロゲステロンの影響により、食欲が増加しますが、油分・糖分は無理のない範囲で摂取を控えましょう。糖分・油分などは肌荒れの原因となります。
ただし、ストレスが溜まるほど控えるのは逆効果になりますので、無理のない程度にしてください。
体を温める
生理前は血行が悪くなりますので、体を温めて血行を促すことが重要です。
暖かい飲み物をとる、軽い運動(ストレッチや軽いヨガ)、入浴などが効果的です。
適度な運動は、血行不良を改善し、肌の新陳代謝も促進させ、肌のくすみや冷え性も改善できます。生理前は特にヨガがおすすめです。ヨガは血流を改善するだけではなく、自律神経を安定させる働きもあります。
また、シャワーだけで済ませず、湯船に入り、体を温めることもおすすめです。お気に入りの入浴剤やアロマオイルを入れるとリラックス効果もあります。
まとめ
生理は不快なものとして捉えられがちですが、2つの女性ホルモンのバランスが整うと、生理前の肌荒れや不快な症状は減少し、生理後は、エストロゲンのおかげで、美しくなります。生理のたびに女性は生まれ変わるとも言われています。
ホルモンバランスはストレスや疲労、睡眠不足、偏った食事などで崩れやすくなりますが、規則正しい生活や、手に入りやすい食材、軽い運動などで改善できることがたくさんあります。
2つのホルモンの働きを味方につけて、不快な症状を減らし、美しくなりましょう。